第四話 エリクッキングスタジオ 前編

講師のつながりが深くなる喜び
 ハロー!ティーチャー、インタビュー四人目の先生は、フランス料理をお教えしている「エリクッキングスタジオ」南沢絵里先生です。
 マイキッチンのレッスン募集では、すぐに満席になってしまう人気の先生であります。あたくしは、エリ先生のレッスンが気になっていました。なので、本日は、人気の秘密を暴こうではありませんか!(二ヒヒ)

 エリ先生とはマイキッチンサロン懇親会でお目にかかっているんです(懇親会の様子はこちらをご覧ください。) 。なので、このインタビュー記事でも親しげチックに?お名前で呼ばさせていただこうかな、と。 
 で…いきなり話それますが…講師の懇親会をやってよかったな~と思います。いつもインターネット上で拝見していた先生たちと実際にお会いしてお話するってあまり機会がない。文字や写真で知るよりも、やっぱり直に接することは大事だなって思いましたわ。印象がかなり変わるんですもの!いや、それ以前に、インタビュー企画を始めてよかった!だって、「マイキッチンの先生の懇親会をやろう!」と決めたのは、このハローティーチャーがきっかけなのですもの。
 先生をお訪ねしてインタビュー…は口実なのかもよ?!いそいそと出かけ、先生とのおしゃべりを楽しんでいる事実!(笑)雑談多すぎて、インタビュー録音時間長め…それゆえ、原稿書くのがちょっとたいへんなんだけど(自業自得だね)。
 さぁ、今回はどうだろうか…?
 なにがって?…録音時間です‼(笑) 

 さて、エリ先生の教室は、神奈川県相模原市に。始発の新宿から小田急線快速急行に乗って、iPhoneいじっている間に「町田駅」到着。意外に近かったので、うっかり乗り越しそうになった(汗)
 改札出た途端、どこへどう行ったらいいのか迷いそうな雰囲気が立ち込める。だけど、大丈夫~。エリ先生から事前にいただいた駅からの道順メモがあるから。少々複雑な道順なのに、文章がわかりやすいおかげで、散歩を楽しむように相模原の街を歩けた。きっと生徒さんにも同じメモを送っているのだろう。先生のやさしさがわかる。

 道案内のゴールにたどり着き、素敵なマンションのオートロックインターフォンを鳴らす。この緊張感!生徒の気分でドキドキ。エレベーターを降りて迷路のような外廊下を歩き、先生のお宅へ。おや?もしや、ワンちゃんが?

 残念ながら、先生の愛犬シエル君(パピヨン)は預けられていて会えず。レッスンの時もトリミングサロンに毎回預けていらっしゃるとのこと。レッスン当日は、準備だけでも忙しいのに、生徒さんへの気遣い。ここで余談だが、懇親会で初めてエリ先生とお会いした時の印象は誠実な方。なるほど、なるほど…

 さて、お宅に上がらせていただく。整理整頓されたお宅。フランスで購入されたという雑貨やお鍋が可愛い!わ~、好き、好き!(テンション高、笑)

さあ、では、さっそくエリ先生との対談へ(ワクワク)。

調理師学校勤務、調理アシスタント、メニュー開発などプロの仕事を経て
アケミ先生 お忙しい中、本日はありがとうございます。まずは、このインタビュー企画についてお伝えしますね。料理教室の先生って意外に孤独なんですよね。個々でがんばっているというか…それなので、「がんばる先生たちと直に接して、その素敵な面をたくさんの方にお伝えできる役目が私にできたらな」って思ったところで始まった企画になります。

エリ先生  孤独…たしかにそうですね。料理の仕事をご一緒した方はけっこういるんですが、料理教室はやられていなかったり…なので、料理教室の先生とはあまり話す機会はありませんね。それに、カルチャー教室の時も自分の担当日にしか行かないから、他の先生と会うことがないんですよ。

アケミ先生 カルチャー講座?…カルチャー講座の講師もされていたんですね。

エリ先生  はい、そうなんです。マイキッチンのプロフィールにも書いてあります。

アケミ先生 存じていず失礼しました(うう…汗)。今日はその辺りもお伺いします!

チェックしていたつもりではあったが…私のようにチェック不足の生徒さんのために、今日はエリ先生の魅力をたくさん引き出すぞ!(…って、インタビュアーのアナタは知っていなきゃだめでしょうが!"(-""-)")

アケミ先生 えっと、まずは、料理の道に入ったきっかけから伺いますね。過去のインタビューで発見したのですが、多くの先生のお母さまがお料理上手でした。

エリ先生  はい、私の母も料理が好きでした。色々作っていましたね。あと、子供の頃は知らなかったんですが、父が接待でいいものを食べていたようで。

アケミ先生 なるほど。お母様は「やはり」の料理好きで、お父様は舌の肥えた美食家!

エリ先生  その父は、今92歳なんですが、一人で暮らしているのです。病気で亡くなった母が生前中、父は病気の母のために10年以上料理をしたり、世話をしていたんですよ。

アケミ先生 素晴らしいお父様ですね。

エリ先生  働いている時はしなかったんですけどね。でも、美味しいものを知っているせいか、調理も「こんな面倒なことやったの?」っていうようなこともしていて。

アケミ先生 そういうご家庭でお育ちになられたから、料理の仕事に就かれたのでしょうね。2015年から教室開講されたとのことですが、こちらのお宅で始めたのですか?

エリ先生  はい、でも、実は、20年前くらいから他に場所を借りて教室やっていたんですよ。仕事が忙しくなってしまってやめてしまったんですが。

アケミ先生 え~そんなに前から?当時、仕事は何をされていたんですか?

エリ先生  15年ほど調理師専門学校で働いていて、そこを辞めた後は料理アシスタントをしていました。あと、今も所属しているんですが、小田原の健康サービス業の会社でクッキングディレクターをしています。

アケミ先生 クッキングディレクター!かっこいい!どんな仕事なんですか?

エリ先生  メニュー開発です。以前は忙しかったのですが、会社の業務形態やクライアントが変わってきまして。そうして、自分の時間ができるようになったことから、再び料理教室をやることにしたんです。

アケミ先生 そちらの業務が健康サービスのメニュー開発ということはヘルシー系ですか?

エリ先生  はい、お惣菜や弁当を扱う会社にヘルシーメニューの提案をしていました。また、専門誌や雑誌のヘルシーレシピ紹介などの仕事です。 

アケミ先生 フランス料理ではなかったのですね。

エリ先生  そうなんです。カルチャー教室も洋風メニューとはいえ、自分のやりたいフランス料理ではなかったんです。

アケミ先生 今は、好きなフランス料理にどっぷりですね。ところで、調理師専門学校にお勤めとのことでしたが、どちらの学校にいらしたんですか?

エリ先生  駒込の香川調理師製菓専門学校です。

アケミ先生 そういう場にいらしたなんて憧れです!私は、何も学ばずに教室始めたので何か学ばなきゃって思ったんですが、調理師専門学校は授業料が高くて…それで、現場に入って学ぶことにしたんです。8年前、50歳の決心で厨房生活始めました。

エリ先生  それはすごいです。

アケミ先生 いえいえ、それしか道がなかったものですから…。それで、エリ先生は、その調理師専門学校の時は、助手をされていたのですか?
 
エリ先生  そうです。それと、併設の料理教室では講師を務めていました。

アケミ先生 わ~すごい!長年教えていらっしゃるのですね。専門校の講師なんてすごい!私、短期の調理学校でフランス料理を習った経験あるんですが、先生がご年配の重鎮先生だったんです。そこのアシスタントの若い女性の先生に憧れていました。あ~私も重鎮のアシスタントになりたいって。

エリ先生  私は併設している短大からの就職で、学校の先生が専門学校の部長をしていたんです。

アケミ先生 まさに上司が重鎮ですね(笑)

エリ先生  ええ、その関係で助手となったんですが、上司の専門が中華料理だったんです。15年のうちの7年ほどは中華料理で、後半の上司の専門がフランス料理でその影響を強く受けました。

アケミ先生 すごい!フランス料理だけでなく、何でも教えられますね!

エリ先生  スパイス使いが知りたくて、インド人の先生からインド料理も習いました。でも、私はやっぱりフランス料理かなぁ。

アケミ先生 幅広い知識と経験をお持ちなのですね。ところで、先生が参考にされた料理教室はありますか?

エリ先生  はい、私の理想の料理教室は、自分が通っていたフランス料理とマナーの教室でした。食器やテーブルクロス、お部屋の装飾、テーブルに飾られたお花などすべてが素敵でした。お料理とデザートにチーズ、ワインまで出る教室でした。そちらの先生はご病気でお亡くなりになったのですが、最後の方は教室のお手伝いもさせてもらってました。同じようにはできませんが、学んだことはレッスンで伝えていけたらと思っています。

アケミ先生 そんな素敵なお教室の手伝いを頼まれるなんてさすがです!お話を伺っていると、フランス料理って優雅だなって思います。そちらの教室は、お皿やカトラリーも本格的だったことでしょう。食器や道具は我々の仕事に欠かせない商売道具ですものね。

エリ先生  たくさん欲しくなっちゃいますよね。置く場所に困りますけど。

アケミ先生 メニューに合わせて使った食器を生徒さんに販売する先生もいらっしゃるみたいです。

エリ先生  おもしろい!それ、皆さん買われると思いますよ。だって、私の生徒さんも好きなんですよ。器具とか食器とか。だから、使用しているテリーヌ型とか、すぐにスマホで調べて買われていますよ。生徒さんに「食器や器具をたくさんお持ちなんでしょう?」と聞くと「はい、先日収納家具買いました」って(笑)

アケミ先生 わかります(笑)私の生徒さんも「先生、これどこで買ったんですか?」、「合羽橋です!安かったですよ」、「わー私も買いたい!」、「じゃあ、レッスンの後で合羽橋行きましょうか」…なーんて買い出しツアーしたこともあります。

エリ先生  私も食器や器具が好き!うちに来ている生徒さんが同じにおいがするんです(笑)だって、レッスンを受ける前からテリーヌの型をすでに持っているんですもの。

アケミ先生 同じにおいの生徒さん(笑)

エリ先生  持っていない方の方が多いのですけどね。でも、後で買われます(笑)それが、このテリーヌ型です。

アケミ先生 わー、可愛い!フランス製ですね。私も欲しい(裏に印字されたブランド名を撮影)。私も同じにおいと思います。だって、このテリーヌ型買いたくなってますもの。私も先生の生徒さんと同じだ(笑)

エリ先生  一人でレッスンお越しになられても、何度かレッスンでご一緒されているうちに、生徒さん同士が仲良くなるパターンが多いみたいです。

取材・撮影・文
Class A's Kitchen
中尾明美